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献灯使 著者:多和田 葉子 出版社:講談社 (2017年08月08日頃) ISBN-10:406293728X ISBN-13:9784062937283
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意見、感想、コメントなど
気になるフレーズの投稿一覧
P.19 の気になるフレーズ 「老人は昔から、最近の若者は駄目だって愚痴を言うものと決まっている。そういう愚痴を言うことが老人の健康にはいいんだそうです。若い人の悪口を言わせてから血圧を測ると下がっているらしい。」 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-14 06:09:55 |
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P.27 の気になるフレーズ 無名を定期的に診てくれている方の小児科医の佐鳥先生は、義郎や無名が質問すると豊かな知識を惜しげもなく分け与えてくれる。その言葉遣いには見下すようなところは全くないし、質問はもちろんのこと、批判されることされ恐れていない。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:19:27 |
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P.53 の気になるフレーズ どの国も大変な問題を抱えているんで、一つの問題が世界中に広がらないように、それぞれの国がそれぞれの問題を自分の内部で解決することに決まったんだ。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:24:28 |
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P.54 の気になるフレーズ 新しい休日は、歴代天皇の誕生日ではなく、名前も日も国民投票で決めれらた正真正銘、民主主義的な休日ばかりだった。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:30:08 |
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P.87 の気になるフレーズ 義郎は、粉ミルクを与えられるのは母親のいない子供だけかと思っていたが、注意して観察していると、どの母親もみんな粉ミルクを与えている。絶対に安全だと保証できる母乳例はないと看護師さんが説明してくれた。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:35:30 |
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P.129 の気になるフレーズ 平成に終止符が打たれ、社会の変化は坂を転げ落ちるように速度を増し、崩れた墓場の土の中から天保や天明の記憶が蘇ってくると、背の高い男性は喜ばれなくなっていった。食料が不足すれば、背の高い男性から順に弱って死んでいくからだった。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:41:57 |
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P.167 の気になるフレーズ 生け花教室に通い始めてからも、一子はみんなの様子を少し離れたところから見守っているだけであまり口をきかなかった。内気なのではなく、人の言葉に傷つくのが恐く、人の考えを読むのが面倒なのだった。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:49:02 |
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P.182 の気になるフレーズ もちろん吐き気のすることや涙のこぼれることもたくさんあったが、時間のふるいにかけられると、楽しかった思い出は数限りなく記憶に残り、悲しかった思い出は一つくらいしか残らない。その代わり、そのたった一つの悲しい出来事は、何十何百という楽しかった思い出を押しつぶしてしまうほど重かった。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 06:57:33 |
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P.188 の気になるフレーズ 福島で事故があった年にすべての原子力発電所のスイッチを切るべきだったのだ。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 07:03:35 |
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P.192 の気になるフレーズ 被曝者の中で最高年齢者は当時百十二歳だったが、百二十歳を越えてもまだぴんぴんしている。「お元気そうですね」とピントが通訳を介して誉めると、「死ねないんです」という答えが返ってきたそうだ。若返ったのではなく、どうやら死ぬ能力を放射性物質によって奪われてしまったようなのである。 総コメント数:1 投稿日時:2019-05-19 07:12:13 |