ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか の読書会ページ
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ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか 著者:酒井 隆史 出版社:講談社 (2021年12月15日頃) ISBN-10:4065266599 ISBN-13:9784065266595
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意見、感想、コメントなど
気になるフレーズの投稿一覧
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P.62 の気になるフレーズ
最初の二ヶ月間は、奥の部屋の「監督」をまかされました。人がいなくなると、食器棚のスライドを洗浄したり、デザートを補充したり、テーブルを拭いたりするのです。三〇分ごとにおこないますが、広い部屋ではないので、ふつうはものの五分もあれば作業はすべてこなせました。しまいには、講義のための本をたくさん読めるようになりました。 総コメント数:1 投稿日時:2022-05-03 05:08:50 |
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P.76 の気になるフレーズ さて、先ほどあげたグレーバーの小論からの引用においては、ケインズは「二〇世紀末までに、イギリスやアメリカのような国々では、テクノロジーの進歩によって週一五時間労働が達成される」と予言しているとされています。そのうえでこのエッセイを読んでみるならば、たしかにケインズは「一日3時間労働や週15時間労働」ですむようになっているといっています。しかし、これは100年後であってもそのぐらいの労働はそれでも必要だろうということではなく、本当は週15時間すらも必要ないのだけれども、労働を原罪として課せられたあげく、人生の時間のほとんどを労働に捧げてすごすようになった哀れな人間には、当面、それぐらい働かせて徐々に慣れさせないとノイローゼでやられてしまうだろう、といっているのです。 総コメント数:3 投稿日時:2022-05-05 05:24:44 |
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P.108 の気になるフレーズ 人類はたいてい、ほうっておくならば、このように周期的な仕事の形態をとるわけです。しかし『ブルシット・ジョブ』であげられた証言をみればわかるように、実際には、たとえそのほとんどがBSJであっても、たとえば週に一度とか、月に二、三度は必要なときがあるわけです。基本的に待機しておくことが重要である仕事は、そもそも周期的形態をとるはずです。そのような現実的な仕事のパターンに、「時間指向」(タスク指向に対立する近代的仕事を表現する概念です)の仕事の形態を押しつけようとするところに、ブルシット化の圧力が押し寄せてくるわけです。 総コメント数:1 投稿日時:2022-05-09 05:50:50 |
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P.130 の気になるフレーズ 経済学にかぎらないのですが、ヨーロッパ由来の近代的知性あるいは常識は、未開社会で生きる人たち(そしてわたしたちの遠い祖先)は、貧困にあえぎ、ギリギリの飢えの不安のなかで生きていると考えてきました。ところが、多くの未開社会の観察がみいだしたのは、それとはほど遠く、それらの社会の多くが、最小の労働と最大の「余暇」のなかで自由に生きられる「豊かな社会」であることでした。つまり、かれらはいま必要以上のもののためには働きません。 総コメント数:1 投稿日時:2022-05-12 05:41:25 |
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