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NO. 00007882 DATE 2024 11 22

悩む力 続 の読書会ページ

悩む力 続(9784087206470)

悩む力 続

著者:姜,尚中,1950-

出版社:集英社 (201206)

ISBN-10:4087206475

ISBN-13:9784087206470

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気になるフレーズの投稿一覧

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P.48 の気になるフレーズ

イギリスは当時、世界最先端の文明を誇る「一等国」であり、同時に世界最先端を誇る「個人主義」の国でしたが、そこに生きる人びとは、漱石の目には明らかに、幸せそうには見えませんでした。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-25 05:24:40

P.50 の気になるフレーズ

それまでは、自然や神といった実体を反映していると考えられた秩序に慣習的に従っていれば、よくも悪くも人生をまっとうできていたのに、近代以降の人びとは、自分は何者なのかとか、自分は何のために生きているのか、といった自我にかかわることを、いちいち自分で考えて、自分で意味づけしていかなければならなくなったからです。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-25 05:32:51

P.62 の気になるフレーズ

一般的に、神を信じないから無神論、いずれの宗教にも属さないから無宗教などと言いますが、それはあまりにも単純な決めつけです。むしろいちばん重要なことは、「求める気持ち」にあるのではないでしょうか。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-25 05:42:29

P.66 の気になるフレーズ

日本の場合、失業率の算定は、求職活動をしているにもかかわらず仕事が見つからず、調査期間中にまったく収入がなかった人の数をベースにしているので、週に数日バイトをしながら本命の仕事を探している人やリストラにあって気落ちして引きこもっている人などはカウントされていないからです。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-26 05:41:32

P.97 の気になるフレーズ

少し前までは――たとえばバブルのころとか、あるいは高度成長期などでも――、夢とか目標とかといえば、よい大学に入るとか、よい会社に就職するとか、出世するとか、もう少し単純な話だったように思いますが、いまは、「そんなこと」よりも「もっと大切なこと」があって、それは、真の自分らしさを追究することなのだという考えが結構大きな力をもちつつあります。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-26 05:54:34

P.113 の気になるフレーズ

究極まで発達したグローバル資本主義のなかでは、ホンモノ――自分らしさという唯一無二のもの――は殺がれる方向に向かわざるをえません。人間はどこでも誰でも代替可能、入れ替え可能な、等質な「商品」になることを求められているのです。すると、それに必死に抗おうとして、自分だけの個性やオリジナリティを求める気持ちが強く出てござるをえません。それが、切実なホンモノ探しの背景になっているのです。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-26 06:00:07

P.162 の気になるフレーズ

まじめであるということは、自分のほかに何一つ信を置けるものがなく、何を信じてよいかわからず、絶叫したくなるようなときにも、確実に、人間にとってよすがとなるものだという気がします。

総コメント数:1 投稿日時:2019-04-27 05:55:29

P.201 の気になるフレーズ

私は「愛する」ということの理想的なあり方は、相手が何をしようと、何をもっていようと、どう考えていようと、相手のありのままの状態を、丸ごとそのまま受け入れることだと思います。(中略)
ところが、漱石の描く人物たちはまったく逆で、たとえば、『行人』の一郎も、『彼岸過迄』の須永も、『道草』の健三も、あるいは『明暗』の津田やお延も、相手のことを愛しているというよりは、相手のことが知りたいのです。よりはっきりいうと、相手が自分のことをどう考えているかが知りたいのです。もっとはっきりいうと、自分だけを愛しているのです。

総コメント数:3 投稿日時:2019-04-27 06:04:47