月と六ペンス の読書会ページ
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月と六ペンス 著者:ウィリアム・サマセット・モーム/土屋政雄 出版社:光文社 (2008年06月) ISBN-10:433475158X ISBN-13:9784334751586
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意見、感想、コメントなど
気になるフレーズの投稿一覧
P.357 の気になるフレーズ ヨーロッパでは大の鼻つまみだったストリックランドが、この遠隔の地ではそうではない。思いやりの心で迎えられ、奇行や気まぐれを寛容に受け止めてもらっている。この地でもやはり(土地の人にもヨーロッパ人にも)変わり者とみられているのは同じだが、それはあくまでも変わり者の一人という意味だ。世界は変人でいっぱいで、変人は変なことをする。それが当然と受け止められている。人はなりたいものになるのではなく、ならざるをえないものになる――ここの人々はたぶんそう思っている。 総コメント数:1 投稿日時:2020-07-02 05:56:44 |
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P.406 の気になるフレーズ 題名『月と六ペンス』は、前作『人間の絆』についての書評が「タイムズ文芸付録」に掲載されたときの文句をモームが使ったもの。その書評には、「ほかの多くの青年と同様、主人公フィリップは『月』に憧れつづけ、その結果、足元にある『六ペンス』銀貨には気づかなかった」と書かれていた。これを読んだモームが、「月」は理想を、「六ペンス」は現実をあらわす比喩として、『月と六ペンス』のストリックランドにも応用できると考えたものと思われる。 総コメント数:1 投稿日時:2020-07-02 06:10:34 |
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P.416 の気になるフレーズ 自分を惹きつけてやまない理解不可能な他者をみつめ、知ろうとする、そしてその生に寄り添おうとするこの小説は、表面上にはあらわれないけれども、じつは同性愛的な眼差しで語られた、隠れた愛の物語でもあるといえる。 総コメント数:1 投稿日時:2020-07-02 06:19:01 |