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ヘンリー・ライクロフトの私記 の読書会ページ

ヘンリー・ライクロフトの私記(9784334752781)

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ヘンリー・ライクロフトの私記

著者:ギッシング/池央耿

出版社:光文社 (2013年09月10日頃)

ISBN-10:4334752780

ISBN-13:9784334752781

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P.163 の気になるフレーズ

イギリスに生まれてよかったと思う理由は数ある中で、筆頭はシェイクスピアが母国語で読めることだ。間近で向き合うことができず、遠くから声を聞くだけで、それも、さんざん苦労して言葉を学ばなくてはシェイクスピアの神髄には触れ得ない立場を想像するとうそ寒い絶望と喪失の恐怖を覚える。

総コメント数:1 投稿日時:2017-07-29 06:34:14

P.180 の気になるフレーズ

満足は往々にして諦めの裏返しだ。希望はしょせん手が届かないと見切りをつけて断念することだ。

総コメント数:1 投稿日時:2017-08-07 05:39:26

P.207 の気になるフレーズ

問題は、探求心に燃えながら、神聖な思索の時間に食い込んでくる俗事に苛立ちを持てあましている人間だ。思想と学問の無窮を信じつつも、悲しいかな精神力の維持に不安があって、絶えずそれを無視しようとする雑念に悩んでいるとなると始末が悪い。そういう人間は生来の気性に加えて常に貧困の脅威にさらされ、学術上の成果を商売の種にしなくてはならないこともしばしばだ。

総コメント数:1 投稿日時:2017-08-07 05:53:24

P.225 の気になるフレーズ

人生、ここに果つ。

総コメント数:1 投稿日時:2017-08-19 17:04:06

P.252 の気になるフレーズ

だいたい、レンズ豆、インゲン豆という名前からして腹立たしい。見せかけばかりは食欲を誘うようで、その実、味も素っ気もない代用食、仰々しい成分表で人を騙すいかさまものでしかないではないか。(中略)どっちの豆も、一オンスで上等のサーロイン何ポンドだかに相当するとまで言われてもいる。これを本気で主張したり信じたりする人間の頭には常識の欠片もない。

総コメント数:1 投稿日時:2017-08-20 07:12:25

P.268 の気になるフレーズ

「知りたいこと、深く知りたいこと」これを書いたのは二十四の時だが、今、五十四歳の目で読むと失笑を禁じ得ない。

総コメント数:2 投稿日時:2017-08-20 07:20:48

P.293 の気になるフレーズ

金は時なり。そこはよくしたもので、時間を買う金はほんのわずかで充分だ。ありあまるほどの金持ちも、本当の使い道に関しては持たざる者とさして変わらず、時間がなくて困っている。ただ時間を買うことに、あるいは時間を買おうと齷齪することに生涯を費やして何になろう。たいていの人間は片手で時間を摑んでいながら、もう片方の手で投げ捨てている。

総コメント数:1 投稿日時:2017-08-23 05:37:31

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