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チョンキンマンションのボスは知っている = HEKIMA YA BOSI WA CHUNGKING MANSIONS : アングラ経済の人類学 の読書会ページ

チョンキンマンションのボスは知っている = HEKIMA YA BOSI WA CHUNGKING MANSIONS : アングラ経済の人類学(9784393333716)

チョンキンマンションのボスは知っている = HEKIMA YA BOSI WA CHUNGKING MANSIONS : アングラ経済の人類学

著者:小川,さやか

出版社:春秋社 (201907)

ISBN-10:4393333713

ISBN-13:9784393333716

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P.25 の気になるフレーズ

中国語はもちろん英語もあやしい、確たるビジネススキルもない、思いつきのように香港・中国本土の交易に乗り出すアフリカ人たち。彼らにはビジネスで成功できるか否かはともかく、とりあえず生きてはいける仕組みがあった。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-07 06:36:27

P.37 の気になるフレーズ

カラマは、「正直、はじめて香港にきたアフリカ人を騙すことは簡単だったんだ。でも俺は、最初に取り決めた額の手数料以外をもらおうとしなかったので、多くの人から信頼を得たんだ」と胸を張る。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-10 06:32:05

P.51 の気になるフレーズ

カラマは私が怒ったのが面白かったようで、レナードを見送った後に「サヤカがレナードに甘ったれるなとブチ切れていた」と嬉々として言いふらした。仲間のタンザニア人たちは、「まあ、レナードは感謝のない臆病な若者だったけれど、彼の人生は彼のものだから、仕方ないさ」と笑っていた。私が「レナードがまた来たら、どうするの?」と聞くと、みんな「困っていたら助けてやるさ。同胞は助けあうものだからな」と当然だという顔で言う。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-13 09:48:43

P.66 の気になるフレーズ

タンザニア香港組合の活動のうち、最も重要なのはメンバーの逝去の際の、遺体の搬送費用の寄付である。多くのアフリカ諸国の出身者の間では、旅先や出稼ぎ先で亡くなった者は必ず故郷で埋葬されるべきだという半ば規範的な理解がある。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-14 05:52:19

P.84 の気になるフレーズ

要するに、彼らは「助けあう人間を区別・評価する基準を明確化すること」と「助けあいの基準・ルールを明確化すること」のどちらもしていない。むしろ彼らの組合運営やそこでの相互扶助は、厳密な基準や取り決めによって「互いに無理やストレスを強いること」をできるだけ回避すること、をルールとしているように思われる。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-14 05:58:49

P.98 の気になるフレーズ

「毎日イスマエルに会いに行けば、彼は俺を自分の子分のように思い始めるだろう。イスマエルが怒るから彼の言うとおりにするなんて態度をとっていたら、彼は俺を自分の従業員のように扱うようになるよ。俺は、パキスタン人と何年も仕事をしているから、これは予想ではなく事実だ。もしイスマエルに雇われたら、彼だけが儲けて、俺は彼の稼ぎのために働くことになる。俺たちアフリカ人が、香港の業者と対等にビジネスをするためには、彼らが俺に会いたいと恋しがる頃に会いに行くのがちょうどいいのさ」

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-20 05:32:13

P.152 の気になるフレーズ

そもそも彼らは他者の過去や現在の状況を詮索せず、人間はいつでも豹変しうることを前提にしながら、そのつどの状況・文脈に限定的な信頼を構築している。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-22 05:57:20

P.181 の気になるフレーズ

他者は簡単に信頼できないことを理解しても、それでも誰かを信じることに賭けてみることでしか商売は切り拓けない。

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-26 06:40:13

P.192 の気になるフレーズ

「この世界で大金持ちになるには、三種類の商売しかいない。一つ目は石油、二つ目は麻薬、そして三つ目が宝石だ。俺は宝石でのし上ると決めた。叶わない夢だと思うか? だが、夢を失ったら人生はそこで終わるんだ。夢を食っていられるうちは、しぶとく生きてやるさ」

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-26 06:53:56

P.236 の気になるフレーズ

「(前略)日本人は真面目で朝から晩までよく働く。香港人も働き者だが、彼らは儲けが少ないことに怒り、日本人は真面目に働かないことに怒る。仕事の時間に少しでも遅れてきたり、怠けたり、ズルをしたりすると、日本人の信頼を失うってさ。アジア人のなかで一番ほがらかだけれども、心のなかでは怒っていて、ある日突然、我慢の限界が来てパニックを起こす。彼らは、働いて真面目であることが金儲けよりも人生の楽しみよりも大事であるかのように語る。だから俺たちが、子どもが六人して奥さんも六人いるとか、一日一時間しか働かないのだというと、そんなのおかしいと怒りだす。アフリカ人は貧しいのだから、一生懸命働かないといけないと。アフリカ人がアジアで楽しんでいたり、大金を持っていたり、平穏に暮らしていると、胡散臭いことをしていると疑われる。(中略)俺たちは真面目に働くために香港に来たのではなく、新しい人生を探しに来たんだって」

総コメント数:1 投稿日時:2020-01-26 07:09:46

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