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百歳までの読書術 の読書会ページ

百歳までの読書術(9784860112745)

百歳までの読書術

著者:津野,海太郎,1938-

出版社:本の雑誌社 (201507)

ISBN-10:4860112741

ISBN-13:9784860112745

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P.67 の気になるフレーズ

読書も食欲にまかせて「雑多なものを、時節もわきまえず、一気に食べれば、腹が突っ張って、どうしようもなくなる」とか、「いまの人の読書は、まだそこまで読んでもいないのに、心はすでに先に行っている(略)。気分がせかせかして、いつも追い立てられているようだぞ」とか、どのおしえもみにつまされ、どことなくユーモラスで、キビキビと気合がはいっている。とうてい八百年もまえのものとは思えないくらい。

総コメント数:1 投稿日時:2019-09-29 11:26:17

P.90 の気になるフレーズ

この突然おそってくるこころもとなさが、宮田さんをひさしぶりに図書館に向かわせる。インターネットではだめ。その場その場の短命な情報のやりとりには向くが、万人のこころの安定を保証してくれる「記憶の貯蔵庫」として頼るには、まだまだ貫禄が足りない。

総コメント数:1 投稿日時:2019-09-29 15:15:42

P.163 の気になるフレーズ

七十代とちがって、六十代の死はなかば覚悟の無念死であるほかない。

総コメント数:1 投稿日時:2019-09-29 15:21:08

P.186 の気になるフレーズ

戦争体験を若い世代に伝えるというが、そういうことが可能かどうか。ちがう文化圏に生きている人間が意志を通じあえるか。各時代がそれぞれの神に接しているように、各世代はそれぞれの文化に生きているのだ。
世代と世代とが断絶してしまったのなら、それを埋めようとしてもむだだ。人は自分の世代に忠実であるしかない。

総コメント数:1 投稿日時:2019-09-29 15:26:44

P.233 の気になるフレーズ

露伴とおなじく花田も尋常ではない本好きだった。その花田が中年になって、ふいに『鳥獣戯話』『小説平家』『室町小説集』などの、キテレツな歴史小説を書きはじめる。どれも露伴に似て書臭紛々たる作品(小説とも手のこんだエッセイともつかぬもの)で、書くのに膨大な本とのつきあいを必要とする。そんな作業を十年ほどつづけて、もしかしたら花田は、そこでの「重くひつそり」とした「勉強」が、つまり「書くこと」への奉仕を義務づけられた「読むこと」が、どことなく空しく感じられるようになっていたのかもしれない。

総コメント数:1 投稿日時:2019-10-01 05:05:18

P.257 の気になるフレーズ

君たちにとってよいものが、僕にもよいとは限らないさ、と私は言った。いまのままで何の不満もないのに、どうして変えなくちゃいけない?

総コメント数:1 投稿日時:2019-10-01 05:12:00

P.267 の気になるフレーズ

老人力をばかにしてはいけない。
力を抜くというのは、力をつけるよりも難しいのだ。力をつけるのだったら何も考えずにトレーニングの足し算だけで、誰でも力はつく。問題はその力を発揮するとき、足し算以外に、引き算がいるんだけど、これが難しい。

総コメント数:1 投稿日時:2019-10-01 05:16:45